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雲南の自社農園の今と未来

by KOUNOUCOFFEE 15 Jul 2026

From Farm To Japan

数年後のために、
今は、根を育てる。

雲南・軍馬渓谷農園で進む、
品種の多様化とコーヒーの木の樹勢更新

中国南西部に位置する雲南省は、中国を代表するコーヒー産地です。山々に囲まれた土地には豊かな自然があり、標高や昼夜の寒暖差、雨量、土壌など、場所ごとに異なる環境がコーヒーの成長に影響を与えます。

KOUNOU COFFEEがコーヒーづくりに取り組むのは、雲南省の軍馬渓谷農園。標高約1,200〜1,600mの山間部で、苗木の選定から栽培管理、収穫、精製まで、農園で生まれる一杯と向き合っています。

今回は、2026年に新たに加わったサルチモール、農園で育てるエチオピア由来の在来系統、そして初めて行ったコーヒーの木の切り戻しについてご紹介します。

雲南の風土と向き合う、軍馬渓谷農園

同じ品種のコーヒーであっても、どこで、どのように育つかによって、その個性は変わります。軍馬渓谷農園では、雲南の土地だからこそ生まれる風味を探しながら、長く健やかにコーヒーを育てることを大切にしています。

目の前の収穫量だけを追うのではなく、土の状態を整え、木の成長を観察し、必要な手入れを重ねる。その積み重ねが、数年後の一杯につながります。

雲南省の山間部に広がる軍馬渓谷農園 傾斜地にある軍馬渓谷農園で作業する生産者 コーヒーの木のそばで過ごす軍馬渓谷農園のガチョウ
山の斜面に広がる軍馬渓谷農園。人の手と自然の営みの中で、コーヒーの木が育っています。

2026年、新たに加わったサルチモール

2026年、軍馬渓谷農園のコーヒーに、新たにサルチモールが加わりました。

サルチモールは、ヴィラサルチとティモール・ハイブリッドの交配を起源とする品種群です。コーヒーの代表的な病害である葉さび病への抵抗性を持つ系統が多く、各地の環境に合わせて選抜と栽培が行われてきました。

病害に強いことだけが目的ではありません。雲南の標高や気候、軍馬渓谷農園の土壌の中でどのように育ち、どのような香りや味わいを見せるのか。農園で時間をかけて、その可能性を確かめていきます。

エチオピアの原生種を、雲南の土地で育てる

軍馬渓谷農園では、サルチモールだけでなく、一般にエチオピア・エアルームと呼ばれる、エチオピア由来の在来系統も植えています。

アラビカコーヒーの起源とされるエチオピアには、多様な在来系統が存在します。しかし、エチオピア由来の木を植えれば、そのままエチオピアと同じ味になるわけではありません。

雲南の雨や光を受け、軍馬渓谷農園の土に根を張ることで、どのような個性が生まれるのか。品種と土地が出会った先にある風味を見つけることも、私たちの農園づくりの一つです。

軍馬渓谷農園でコーヒーの苗木を植える作業 コーヒーの若木のそばで土を整える生産者 農園の斜面へ資材を運ぶ軍馬渓谷農園の生産者
苗木を植え、土を整え、必要なものを人の手で運ぶ。品種の可能性は、日々の地道な仕事に支えられています。

初めて、コーヒーの木を大きく切り戻しました

軍馬渓谷農園では今回、コーヒーの木に初めて大きな切り戻しを行いました。中国語では「切杆复壮」と呼ばれる作業で、日本語では樹勢更新更新剪定と表現されます。

成長した幹を切り戻し、これまで地中に張ってきた根を生かしながら、新しい芽と枝を育てていく管理方法です。木を切るため、短期的には収穫量が減ります。それでも、これから先のより安定した、健やかな成長を選びました。

コーヒーの実は、新しく伸びた枝に付いていきます。切り戻しは、収穫を終わらせるためではなく、もう一度、若く力強い枝を育てるための決断です。

木を切ることは、
終わらせることではありません。

短期的には収穫を失っても、
その先の安定した、健やかな成長につなげる。
数年後の風味のために、今はまず、根をしっかり張る。

軍馬渓谷農園で育つコーヒーの木 切り戻した幹から伸び始めたコーヒーの新芽 軍馬渓谷農園と雲南の山々を見つめる子ども
育った木、切り戻した幹から伸びる新芽、そして農園のその先へ。コーヒーづくりは、未来へ続いていきます。

コーヒーを育てることは、時間を育てること

コーヒーは、植えてすぐに収穫できる植物ではありません。苗木が根を張り、枝を伸ばし、花を咲かせ、実が熟すまでには長い時間がかかります。切り戻した木にも、再び収穫を迎えるまでの時間が必要です。

目の前の収量だけを考えれば、木を切らずに収穫を続ける選択もあります。しかし私たちは、数年後も、その先も、健やかな木から生まれる雲南珈琲を届けたいと考えています。

新しく加わったサルチモール。雲南の土地で育つエチオピア由来の在来系統。そして、切り戻した幹から伸び始めた新しい芽。軍馬渓谷農園の変化を、これからも農園から日本へお届けしていきます。

数年後の一杯を想い、
今できることを積み重ねる。

それが、軍馬渓谷農園のコーヒーづくりです。

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